税理士大柴真哉の本音ブログ

耳が痛い、ビジネスに効く英検理論

他の税理士が書かないようなことをあえて書きます。

起業している、又はその予定の方は耳が痛い思いをしたくないのであれば飛ばして他の記事をご覧ください。


英検ってありますね。

1級から5級まで受験できます。

英語を仕事にしようと思ったら1級に相当する勉強は最低限必要なわけです。

これは何となく分かりますよね。

じゃあ、会社の経営はどうですか?

会社の経営も経営1級ぐらいの勉強が必要ではないですか?

経営1級なんて資格試験はないですよ。

でも経営に必要な勉強はすべきではないでしょうか。


「起業後の廃業率」というキーワードで検索してみてください。

悪い数字しか出てきませんね。

ただこれは専門家から言わせてもらえば、実態はもっと悪いだろうと考えられます。

つまり、多くの企業は借金をしていることがよくあります。

この借金が曲者で、借りて返してを繰り返していけば業績が悪くても生き延びることができてしまうのです。

でもそれは起業するときに望んだことではないですよね。

だから起業10年後でも本当にまともに経営が続いている起業者は、全体の数パーセントなんだろうと実感しています。


じゃあ勉強すれば経営がうまくいくのか、という疑問があると思います。

確かにYesと言い切ることは難しいです。

勉強して経営がうまくいく保証はありません。

中には楽天の三木谷社長のようにMBAを取得して今の地位を築いた方もいらっしゃいます。

しかし経営は生き物ですので勉強が効くかどうかは分かりません。

MBAレベルまで勉強する必要はないでしょう。もちろんしていればプラスになりますが。

それでも必要なことは勉強すべきだと思います。

車を運転する場合は道路交通法を学びますよね。

常に道路交通法が必要とされるか分かりませんが、最低限勉強して当たり前ですよね。そういう感覚です。

英語を仕事にしようと決めたのに5級レベルで仕事をしようとしても話しにならなりません。そういうことです。


じゃあ何を勉強すればいいと言うのか。

そう思われるかもしれませんが、その発想がすでに5級レベルです。

英語の仕事をしたいけど、何を勉強すればいいんだろう、単語かな?文法かな?

これでは話しにならないことは明白ですね。


そもそも経営に絶対的な答えはありません。

試行錯誤を繰り返しながら、何とかもがいて食らいついていくことが試されるわけです。

総合的な問題対応力が問われる分野ですので、何を勉強すべきかも、自分で考えて試行錯誤を繰り返して食らいついていくしかないのです。


自分は営業が得意だから営業で独立する。

税金?そういうのは税理士に任せればいいんでしょ?

そういう考えは、サラリーマンが「税金は経理部が担当だから経理部に任せておけばいいんだよ」、という考えと同じですよね。

それだと営業部長と何ら変わりませんね。またサラリーマンをやるのですか?

独立するということは社長になるわけです。

営業しかしない社長って社長と呼べるでしょうか。

車の場合は、事故や交通違反という形で失敗が分かります。

しかし経営の場合は借金漬けになってしまっても自分が失敗していると思わないのです。


経営なんてやりながら成長していけばいい。

そういう考えもあります。

そう思うのであれば実践してみたらいかがでしょうか。

無理に勉強を勧めるわけではありません。

ただ大きい会社の役員クラスの方は必ず経営に関して何かしらの勉強をしています。

これは必ずです。

そうしないと話しについていけないですし、もちろん経営に支障が出るからです。

どこまで勉強するのか、という判断はありますが零細企業でも同じではないでしょうか。

いや、むしろ逆かもしれません。

大きい会社であれば最悪社長が病気で休んでいても、他の優秀な人が仕事を進めていきます。

しかし零細企業であれば社長一人で二役、三役もこなさなければなりません。


それでもどうしたらいいか分からない、という方のためにコツをお伝えしておきましょう。

それは浅く広く知識を仕入れておくことです。

結局自社にとって何の勉強が必要かは、やってみないと分からないところもありますからとりあえず幅広い知識を軽く入れておくのです。

浅くであっても知識があれば、いざという時にここを掘り下げて勉強してみようと判断できるのです。

自分には交渉の技術が足りないな、勉強してみよう。とか、

決算書の分析についてもっと勉強した方が業績を把握できるな。とか、

パートの時給を決めるときも、そう言えば最低賃金ってあったな、調べてみよう。

など頭の中に広い網が張ってあれば、必要なときに何かが引っ掛かるのです。

そこをきっかけに学びが深まっていけば非常に効率的だと言えます。

その勉強しておく分野は会社の部署を考えてみるとイメージしやすいです。

経理部の人は何を勉強すると思いますか?

人事部の人は?システム部は?広報は?

社長や経営陣は?

そのように考えていきます。実際に人事部の人に何を勉強したのか聞いてもいいかもしれません。


最後に、自分が何をしようとしているのかもう一度冷静になってみることが大切ではないかと思います。

経営という難易度が高いことをやろうとしているのではないですか?

無策で挑むのですか?

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大柴真哉(おおしばしんや)
大柴税理士事務所所長

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